第10回 鳥獣戯画の魅力
こんにちは!ブログ企画第10回を担当させていただく文化構想学部1年のふうかです!
今回のテーマは、
鳥獣戯画!!!
です。

授業で聞いたことがある、または資料集で見たことがある!という方も多いのではないでしょうか??
今回はそんな鳥獣戯画の魅力についてお伝えできたらと思います!
まずは鳥獣戯画の基本情報を見ていきましょう。
そもそも、鳥獣戯画って何??
鳥獣戯画とは、甲・乙・丙・丁 の四つの巻に分かれた絵巻です!
それぞれ描かれている内容が異なり、
甲巻・・・擬人化された動物たち
乙巻・・・動物や空想上の生物
丙巻・・・前半は人間、後半は擬人化された動物たち
丁巻・・・人物
という構成になっています。
一番有名なのは資料集にも載っている甲巻ですね!
私も東京国立博物館で開かれていた鳥獣戯画展に行くまでは甲巻の印象しかありませんでした笑
いつ誰が描いたの??
描かれた時代は平安時代末期から鎌倉時代前期と言われています。今から800年以上前です。
すごいですよね!そんな鳥獣戯画は日本最古の漫画とも言われています。
しかし、誰が描いたかは分かっていません。一説には鳥羽僧正覚猷が作者であると言われていますが、同じ巻でも前半と後半で筆致や紙の色が違っているため作者は複数人いるという説が現在は濃厚なようです。
実際に甲巻の前半と後半を見比べてみましょう。

こちらは前半の一部分です。水遊びの様子でしょうか。可愛らしいですね。

こちらは後半の一部分。確かにウサギの毛並みと体のラインが前半と異なっていますね。
お気に入り場面紹介!
続いては、私の個人的なお気に入り場面を甲・乙・丙・丁巻それぞれピックアップしてご紹介します!
甲巻

相撲の様子ですね。見たことがある方も多いのではないでしょうか?カエルと取り組むウサギの必死な表情と、周りのウサギたちがそれをからかっている様子がとても愛らしいですね!

もう一つ。レアキャラの猫がいますね。しかし私のお気に入りは左下のカエルです!!頭に蓮の葉のようなものを被り踊り狂っている様子がとっても可愛いですよね。
乙巻

こちらは乙巻の代表的な場面。空想上の動物、麒麟です。柄と毛並みが細かいタッチで描かれていて、疾走感があってかっこいい!
丙巻

続いて丙巻前半の人物画です。こちらは「耳引き」と呼ばれる当時の遊びを描いたもので、私は初めてこれを見たときにまず「痛そう!!」と思いました。笑
鳥獣戯画には他にも当時の娯楽が描かれた場面が多数あり、当時の生活を知る重要な史料になっているそうです。
丁巻

最後に人物を描いた丁巻。急にタッチが雑になった!?と思った方もいるかもしれません。実際私も甲・乙・丙巻との筆遣いの違いにとても驚きました。他にも

こんな場面もあります。やはりちょっと粗めの筆遣いですね笑 そのタッチの粗さから、丁巻は現場をスケッチして写真代わりに人に伝えたか、即興で絵を描くライブイベントで観客に向けて描いて見せたもの、という説があるようです。
最後に
いかがでしたか?謎の多い鳥獣戯画ですが、たくさんの可愛らしいキャラクターが登場するとても魅力的な作品です。その全長はなんと約44m!!!こんなに長かったら皆さんの推しのキャラクターやお気に入りの場面も見つかりそうですね!今回の記事で少しでも鳥獣戯画に興味をもってくださったら幸いです。
東京国立博物館の特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は残念ながら閉幕してしまいましたが、鳥獣戯画は数年に一度、不定期ではありますが各地の博物館で公開されているようです。次の機会に是非見に行ってみてください!最後までお読みいただきありがとうございました!